安心な入れ歯
日本人に合わせた噛み合わせ
歯科医療は、100年前のドイツやアメリカを基準として確立したものです。ですから、現代の日本人には適応しない部分があります。院長は特に、「入れ歯が外れる不具合はクラスプで対応」という従来の常識は、日本の患者さんには合わないと考えています。
それは、日本人が欧米人に比べて骨格が華奢であり、繊細で神経質でありながら我慢強い、器用で適応力が強いなどの特徴があるからです。そこで、欧米型の入れ歯作りではなく、日本人に合わせた入れ歯作りが必要ではないかと考え、「試せる入れ歯」づくりの中で、日本人特有の傾向を見いだしてきました。
●日本人に向く入れ歯の特徴
- 日本人は、クラスプ(歯に引っかける金属のバネ)が歯を締めつける感覚をとても不快に感じる。あるいは締めつけが強いと感じる。
- 日本人はトレーニングによってかなり器用に入れ歯を使いこなせる。
- 日本人は、口の感覚が敏感である。味や臭いの感覚も繊細で、入れ歯の薄さや軽さによく気がつく。そのため頑丈さより繊細な作りのものを好む。
- 模型的な美しさより、自然な美しさを好む。ゆえに歯並びは左右対称なものよりいくらか揺らぎのアレンジを加えた方がよい。
- 特に女性は人前で外さなくてもよいような工夫をしなければならない。レントゲンやCT検査の時、友人と旅行に行った場合の夜なども外したくないという方が多い。
- 日本人女性の場合は、話す時や歌う時に発声を邪魔しないものを求めるレベルが高い。
日本人の骨格や体質、性格に合わせた入れ歯をご提供します
これらの基本事項を念頭においてカスタムアップする中で生まれたのが、当院の「諦めない入れ歯(試せる入れ歯)」・部分入れ歯「ディアレスト」です。外れない頑丈な入れ歯より、無理な力が加われば外れてしまうぐらいのバランスを重視し、歯並びも模型のようにきれいなものではなく、少しアレンジを加えた自然な感じを重視しています。
また、複雑な装置を必要とせず、歯に強い締め付けがなく、シンプルに歯に留まるところも日本人に適していると考えています。むし歯や歯周病になりにくく、歯に負担をかけない、壊れにくいなど、長期的にみてメリットが多い入れ歯として自信をもってお勧めします。
医師の視点・研究者の視点から考える良い入れ歯
良い入れ歯とはどのようなものでしょうか。院長が考える良い入れ歯とは、患者さんが良い入れ歯と感じる入れ歯です。鑑賞するものではないので、その見映えの美しさだけを取って評価はできません。優れた歯科医師が作ったものでも、患者さんに受け入れられるとは限りません。入れ歯の評価は歯科医師が判断するのではなく、患者さん自身が判断されるものだと考えています。
噛み合わせや“噛める”ことを見極める
良い噛み合わせについては個人差があり、何が良いのかは一概には言えません。解剖学的な平均値や、きれいな歯並びが必ずしも良い噛み合わせではありません。1本入れ歯を入れただけで噛みにくくなったという方もいれば、総入れ歯でよく噛めるという方もいます。噛む・噛めないは、最終的には患者さんの主観に頼らざるを得ないのです。
また、顎の形、痛みに対しての順応性、器用さ、期待度なども患者さんによってすべて異なります。当院では、“噛める”とは、患者さん自身の判断で、継続的に痛みを感じることなく物が噛めて飲み込めることと定義し、患者さんの満足度を第一とした入れ歯治療を心がけています。
院長だからこそ辿り着いた、快適で使いやすい入れ歯
使いやすい入れ歯は良い入れ歯というイメージがありますが、しっかりと型どりをして作った入れ歯が果たして良い入れ歯かどうかは疑問です。口の中の環境は、歯という硬い組織と、粘膜という柔らかい組織でできています。さらに発音や食事をする上で、これらが調和を保って動いています。一つの場面だけを切り取って精密に作っても、うまくいくわけではないのです。
当然のこととしてフィット感にこだわった上で、「歯ぐきが腫れぼったい」「硬い」「きつい感じが好み」「緩い感じが好み」といった患者さんの特徴をざっくり捉え、そこに科学的な分析を加えて入れ歯作りに活かすのが院長の特徴です。当院でご提供する部分入れ歯や総入れ歯は、患者さんに本当に満足していただけるように、院長が25年以上の研究成果と臨床経験との中から編み出した、オリジナリティがあり使いやすく、快適な入れ歯です。