2022/05/09
技工士の関戸です。
4~5本以上の比較的大きな入れ歯を使われる患者さんの多くは、残っているご自身の歯にいろいろと問題のある場合があります。
つまり、治療したほうがいい、あるいは、すぐにでも治療を始めたほうがいいような歯がいくつか残っていることがよくあります。
普通の歯科医院では、それらの治療すべき歯を治療してから、そのあと入れ歯を製作するということが一般的だと思いますが、うちの医院では、大きめの入れ歯の患者さんの場合、まず入れ歯を作らせていただきます。
そして、入れ歯に慣れてから、その入れ歯とともに治療すべき歯の治療を両立させながらすすめていきます。
大き目な入れ歯の患者さんは、残っている歯が少ないわけですから、食べ物がちゃんと食べられないはずです。そこをまず改善して、ちゃんと食事ができるようになってから、治療すべき歯を治療していくという考え方をとっています。
そうして、良くない歯の治療が終わったあとに、もう一度、入れ歯を新しく作り直ししています。(作り直しの費用は最初の入れ歯の料金に含まれています)
入れ歯専門であるだけでなく、同時に治療もしっかり行えるので、患者さんにとってはより安心できる体制だと思います。
また、他の歯科医院と異なる大きな特徴のひとつとして、入れ歯専門でやっているからこそ、『入れ歯のことを考えた歯の治療ができる』ということです。
これはどういうことかと申しますと、普通の歯医者さんは、入れ歯よりも歯の治療が専門なので、治療を最大限に優先するため、そのあとに入れる入れ歯にとってはあまりよくない処置をされていることもかなり多いということです。
そうして、治療はしっかりされているけれど、そのあとの入れ歯がうまくいかないので、患者さんからしますと、ちょっと満足できないということになりかねません。
比較的大きな入れ歯を使われる患者さんの場合には、残っている数少ない歯の治療を最優先するのではなく、そのあとの大きな入れ歯のことも充分考えたうえで、最善の治療を行わないと、トータルでうまくいかない結果になってしまいます。
歯の治療だけではなく、入れ歯のことも考え、また逆に、入れ歯専門だからと言って入れ歯だけではなく、歯の治療との両立を考えて、最終的に良い結果につなげるというのが、一番だと実感しています。
2022/04/19
技工士の関戸です。
部分入れ歯の患者さんはたくさんいらっしゃいまして、1本の部分入れ歯の患者さんから13本の大きな部分入れ歯の患者までいます。
同じ部分入れ歯とはいえ、この差は大変大きなもので、入れ歯を作るうえでの考え方も変わってきます。
しっかりかめて、違和感のない快適な部分入れ歯というのは、当然、共通していますが、一番の違いは何かと言いますと、残っている天然の歯の数や状況の違いです。
1本の部分入れ歯の患者さんは、ほとんどご自身の天然の歯が残っていますので、天然の歯を中心にした考え方で入れ歯を作り調整していきます。簡単に言いますと、天然の歯の補助のような役割としての入れ歯になってきます。
反対に、8~13本の部分入れ歯になりますと、ほとんど歯が残っていないので、天然の歯を中心にした考え方で入れ歯を調整するのではなく、入れ歯を中心にした考え方で作って調整していかないと、うまくいきません。
つまり、大きな部分入れ歯と小さな部分入れ歯では、天然の歯が主役か、入れ歯が主役かの違いがあります。
これらのことをあまり考えないで入れ歯を調整されていると、特に大きな入れ歯の場合に、調整し続けてもうまくいかないと思います。
大きな部分入れ歯はうまく調整しないと、残っている天然の歯に大きな影響も与えてしまいますし、食べ物をかむのも難しくなってきます。
また天然の歯に頼り過ぎる大きな部分入れ歯も、要注意です。
いつしか頼っている歯が弱くなっているということもございます。
大きな部分入れ歯の患者さんは、これ以上、大きな入れ歯になっていかないように、しっかりした入れ歯を作って定期的にメンテナンスを行ってください。
そして、小さな部分入れ歯の患者さんは、あまり心配しないでいいかと言いますと、これも、前後の歯に頼りすぎる入れ歯を作りますと、いつか前後の歯がダメになって1本から2本へ、また3本へと増えていってしまうということがあります。
安全な入れ歯を作って、定期的なメンテナンスには必ず通ってください。
2022/03/01
技工士の関戸です。
院長の指示で患者さんの入れ歯の調整をよく行うのですが、私の調整方法は、至ってシンプルです。
歯医者さんは、診療台のヘッドレストに患者さんの頭をつけるような形で調整されたり、あるいは、さまざまな理論や手法で独自の調整をされたりましますが、私は、いつも患者さんに、「自宅で食べているようなつもりでかんでください。」とお伝えしています。
といいますのも、入れ歯はまず普通に食べられるということが一番大切で、『普通に食べる』という状態は、おそらく自宅でリラックスしながら食べている状態が一番近いと考えています。
ほとんどの方が、一生涯の間で食べる場所として一番長いのは、自宅のいつもの椅子に座って食べるという状態じゃないかと思います。テレビなどを見ながらであったり、あるいは、家族とおしゃべりをしながら、ムシャムシャと無意識に食べるというのが、いわゆる普通に食べる状態と思っています。
それで診療台ではなく、個室の待合室のソファーに座っていただいた状態で調整を繰り返していきます。最初な慣れない患者さんも、何回も繰り返し続けて調整を行っていく中で、コツをつかまれて、私も調整しやすくなって行きます。
今まで『意識してかむ』ということを多くの方はやられていませんので、少し意識をしていただきながら、それでもリラックスしてかんでいただきます。
調整していく中で、患者さん自身がかみ合わせが良くなっていくのを感じられますし、慣れた患者さんでは、ご自身でこのくらいがいいと言われる方もいらっしゃいます。
調整しながら、いろいろ話を聞かせていただける患者さんもいらっしゃいますし、私も今まで聞いたことがないような入れ歯の話をいろいろお話したりします。非常に充実した、真剣勝負の楽しい時間です。
患者さんに入れ歯で普通に食べていただけるように、日々精進するのみです。
2022/02/07
年明けから、このコロナの状況下でありながらも、たくさんの患者さんから電話やメールにてご連絡をいただいています。ありがとうございます。
その中の多くの患者さんは、保険で作った入れ歯では痛い、食べられない、噛めない、異物感が大きいなどです。その次に多いのが、見た目が気に入らない、つまり、審美性が良くないというものでした。また、しゃべりにくいという発音の不具合を言われる患者さんもよくいらっしゃいます。
そのような不具合をしっかりお聞きして、ご要望どおりに丁寧に新しい入れ歯を作り直しますと、とても喜んでいただけます。女性の患者さんの場合に多いのですが、もともとの天然の歯の時に近いように、歯並びを改善して作りますと、入れ歯とは思えないような自然な感じになるので、満足していただけます。
痛い、食べられない、噛めない、異物感が大きい、しゃべりにくいという入れ歯の機能性の問題と、見た目が悪い、審美性を改善してほしいという入れ歯の審美性の問題。
この2つの問題が入れ歯ではとても重要になってきまして、この2つとも満足していただけるような入れ歯を提供できるように日々尽力しています。
1人として、同じ顔の人がいないように、1人として、同じ口の中の状態の患者さんはいらっしゃいません。難しい症例の患者さんもいますが、そこをなんとか乗り越えて、満足して使っていただきたいと考えています。
最近では、インプラントをすすめる歯医者さんも多いと思いますが、インプラントは大きなリスクもあります。入れ歯でも充分機能しますし、むじろ、入れ歯のほうがいい場合は結構ございますので、ぜひ試してみてください。
2022/01/06
新年明けましておめでとうございます。
プライベート歯科横濱の本年最初の診療が始まりました。
昨年、コロナが継続している状況でありながら、多くの患者さんにご来院していただき感謝申し上げます。今年も、変わらず、丁寧な診療、そして、丁寧な入れ歯作りを続けていきたいと思っています。
技工士の身ではありますが、気遣いの優しいお言葉をかけてくださる患者さんに応えるべく、本年も満足してもらえる快適な入れ歯を目指して、努力していく所存です。どうぞよろしくお願い致します。