2015/12/25
前回、入れ歯で鼻の下の小じわにハリをもたせるという内容を書かせていただきましたが、前歯6本以上のブリッジという差し歯のつながったものでも、鼻の下の小じわを張らせて、しわにならないようにできる場合もございます。
ただ、差し歯の場合には、歯ぐきの部分がないですから、歯自体を少し前に出して大きめに張らせる必要がありますが、もともとの歯よりはずいぶんと張らせることは可能です。
実際には仮の歯で何度も試してみながら、お気に召した張り具合になった段階で、その仮の歯の型どりをして、それをもとに最終的な差し歯のブリッジを製作します。
すると、ほぼ似たような形の差し歯になり、鼻の下の張り具合もそのままいい感じに仕上がります。
注意する点は、歯を少し前に出したことにより、唇や頬をかんだり、話しにくくなったりすることですが、そのようなさまざまな問題は、仮の歯で長い期間試してみることで、解消されます。ご心配には及びません。
可能な範囲内でやれるだけのことを正確に行えば、より良い差し歯にきっと近づいていきます。
2015/12/24
かみ合わせが非常に強い患者さんが多く、入れ歯を製作しても、すぐに歯の部分がすり減ってしまうようなことがよくあります。
そのような患者さんの場合、もともとのご自身の天然の歯も、長年使われてきて、しかも強い力でかみしめたり、就寝時に歯ぎしりをされていたりして、歯が短くなってしまっているような方もいらっしゃいます。
このような症状の患者さんの場合に、院長の指示により、入れ歯で少しかみ合わせを上げるということを行うと、結構快適に過ごされていることが多いです。
あまり必要以上にかみ合わせの高さを上げると、かみづらくなりますし、高いことに対して違和感を言われる人もいますので、はじめはやや高さを上げて慣れていっていただくという程度です。
最初はかみ合わせを高くすることに不安のあった患者さんも、1週間ほど使われますと、多くの方が慣れて使いやすいと言われます。
もしかしたらすり減る前のご自身の歯の高さに近づいたので、あごが少し楽になったのか、あるいは、すり減った低い位置で食いしばりながら過ごしていた状態が、高くすることで少し力が抜けたような状態になるのか、本当のことはわからないのですが、不都合を言われる患者さんは少ないです。
2015/12/21
前歯の形や色に対する希望は、みなさんそれぞれあるかと思います。
テレビや雑誌で芸能人の歯を見たりして、こんな形の歯になったらいいのにな、という思いの人も多いかと思います。
本当に自分好みの歯になるかどうかは、ドクターや技工士の技術の問題もありますので、必ずできるというものではないでしょうが、それでも何度も努力してやり直しをしながら、希望の歯を目指して試行錯誤を繰り返せば、かなりいい感じの歯になるんじゃないかと、私は思っています。
少なくとも単に型をとって、一回で作ってもらう歯よりも、患者さんの希望に合った歯になるだろうということは予想されます。
一般的には、女性は小さめで可愛らしい歯を求めている方が多いです。あるいはシャープなイメージの歯を希望される人もいます。
歯と歯の間にすき間が空いているような歯は、あまり望まれません。
色はやはり、少し白っぽい歯がきれいに見えるので、1トーン明るく白い色を選ばれます。
差し歯専門の普通の歯科技工士は、差し歯を大きめに作ってしまうクセがあります。
その原因は、差し歯の材料である陶材を焼いて、きれいな歯の色を出すのですが、厚みがあればあるほど、色は出しやすく、厚みが薄ければ薄いほど、色を再現するのが難しくなります。
なので、厚みをとるために、歯の大きさが大きくなってしまうのです。
きれいな色を出すためには、少し形を犠牲にしなければいけないということなのです。
小さくて薄くてきれいな歯というのは、そんなに簡単には作れないのです。
それでも当医院では、小さ目で白い歯を希望される患者さんは多いので、技工士に頼んで、なんとか小さくても白くてきれいな歯を依頼しています。
女性の口元は、大きな歯よりも、やはり少し小さめの歯のほうがピッタリしていると、私は思っています。
2015/12/11
前回、自分好みの差し歯にするということで書いたあと、入れ歯に関しましても、同じようなことが言えると思いまして、追記させていただきます。
ドクターがかみ合わせをとった後に、その患者さんに合った人工の歯を一緒に探してから、1本1本歯を並べていきます。その際に、ドクターが差し歯の時と同様に、中心の位置にしるしをつけるのですが、これもドクターによって多少癖もあり、またその位置を読む技工士にも読み取る癖がありますので、なかなかぴったりと中心に決まらないということがあります。
技工士のいない歯科医院で作られた入れ歯の場合に、そういうことが起こりやすいのではないかと思っています。歯を並べた後に確認する作業もあるのですが、本当に左右の歯並びのバランスを細かく見て、確認できているかと言いますと、疑問に思うことが多いです。
ここはやはり作り手の技工士が直接目で見て確認するのが、一番合理的だと思います。
作り手はできるだけいいものを作りたいと思うものですので、その方が手っ取り早いです。
また、入れ歯の場合には、歯ぐきというやわらかい粘膜の上に入れ歯を置いていまして、差し歯のようにセメントで固めてピタッと止まっていないので、かみ方によっては、厳密には多少歯は動くことになります。
ただ明らかに真ん中の位置がずれているとか、前歯の左右の歯の位置が違っていて、片方がさがっていて片方が上がっているようなものは、やはり見た目にいいものではありません。
そしてまた、真ん中がぴったりと決まって、それから横の歯を順番に並べていくのですが、ここでも並べた歯を実際に口の中に入れてみると、意外にうまく並んでいないことがあります。
患者さんの唇の形や張り具合、顔全体のイメージに合っているかどうかなど、いろいろな情報を確認して、患者さん自身も鏡で何度も確認してもらいながら、全員で良い歯並びの入れ歯にしていく作業を繰り返すしかありません。
そういう作業を行いますと、患者さんもまあまあ満足した入れ歯になることがほとんどで、その入れ歯を使って生活させる中でまたさらに、より良い歯並びに変えたいということでしたら、修正などをケースバイケースで行っています。
2015/12/08
前歯の仮歯を作るとき、まず基本の基本として、「正中」といいますが、前歯2本の歯の真ん中の位置を決めます。顔だちや鼻筋を見ながらその人に合った中心の位置を決めます。
通常、技工士は、ドクターが型などにしるしをつけたものをもらって、そして歯を作っていくのですが、当医院は私が直接見られますので、ドクターの意見を聞きながら、患者さんの顔全体の情報を記憶して作業に入ります。
この「正中」の位置の取り方は、実はドクターや技工士それぞれの人によって微妙に異なるために、正確な前歯の歯並びができていない可能性が高いと思っています。
来院された患者さんの中に、以前作った前歯の位置がかなりズレている人がいるのは、そのあたりが原因ではないかと言えるからです。
次に、前歯の出具合が問題になります。どれくらい出っ歯にするか、あるいは引っ込めるか、当医院では、患者さんのお好みです。患者さんの希望を聞いて、第1回目の仮歯を私がおおよそ良いだろうと思う位置で作らせていただいております。そこからしばらくの期間ご自宅に戻られて生活される中で、患者さんやご家族の意見なども聞かせてもらって、より良い仮歯に変更していきます。当然見た目だけでなく、過ごしやすさや歯みがきのしやすさなど機能的な面での改善もやっていきます。
前歯1本や2本の場合には上下左右の歯との関係がありますので、自由度は少なくなりますが、前歯数本から6本全部の仮歯の場合には、極端な話、それまでのイメージとはちょっと違った感じの歯にすることも可能となります。いろいろご注文していただければ、可能なかぎり対応させていただきます。