2019/07/02
近くの歯医者さんで、歯の根っこにひびが入っているということや、抜かなくてもいけないと言われた患者さんが、セカンドオピニオンとして、保険診療ではない自由診療のみの当医院に来られた際に、実は抜かなくていい歯であったことは多々あります。
患者さんはてっきり歯医者さんに言われていたので、覚悟してこちらに来られていて、抜いた後の入れ歯をできるだけ良質なものをと希望されてきていましたので、ビックリされることがあります。
それはそうだと思います。
抜くのが当たり前だと思っていたのに、抜かなくてもいいんですから。
保険診療というのは、自由診療のように、その患者さんに合わせて細かく丁寧な診断や治療ができないのは、私も存じ上げていましたが、あまりにもざっくりとした大雑把な判断しかしていないのではないかと、ふと疑問に思うことがよくあります。
ガイドラインのようなものがあるとは思うのですが、本当に目の前の患者さんのために、一番適した診断と正確な治療を行っているのか、はなはだ疑問に思うことがあります。
歯を抜くことだけではなく、歯周病や歯の根っこの根管治療、そして私が専門的にやっている入れ歯に関しても、どうしてそんなにざっくりとした判断で、しかも短期的な治療や非常に大味な補綴物(セット物)なのか?疑問だらけです。
もっと時間も労力もかけて、丁寧にやったほうがいいに決まっているのですが、やはり国から費用がもらえないというコストの問題が一番なんでしょうか。
しかしこのまま、このような歯科を続けていけば、安心安全で質の高い歯科にはなっていかないでしょうから、患者さんは自分自身の身を守るためにも、できるだけ良い歯医者さんと出会って、快適なお口にしていただきたいと思います。
国も医科だけにコストをかけるのではなく、生活の質を上げて健康でいるためには、歯科も大変重要ですから、歯科への異次元のコスト増をぜひお願いしたいと考えます。
なかなか難しい面もあるでしょうが、口の中が健康であることは、一番の楽しみとも言える食事の喜びにつながり、生活の質が上がりますし、ひいては、多くの国民の体全体の健康につながるものですから、少しづつでも改善してもらいたいものであります。
2019/06/27
技工士の関戸です。
長年、自由診療の入れ歯を作ってきた中で、患者さんの歯型もたくさん見てきましたが、やはり保険診療で治された歯や入れ歯、そして、自由診療で治していても基本的に保険診療が中心の歯医者さんで治された歯や入れ歯は、残念ながら質の高いものがセットされていないと感じることが、非常に多いです。
歯や入れ歯は、それこそ何十年も使っていく場合もありますから、ぜひしっかりと丁寧に治療されて、きちんと自由診療で高品質に作られた物を入れていただきたいと考えます。
良い歯や入れ歯は、残っている歯にも良い影響を与えますし、口の中全体としても非常にバランスのよいものとして機能します。
反対に、良いとは言えない歯や入れ歯は、時間が経過するとともに、その歯や入れ歯だけではなく、他の歯や歯ぐきにも良くない影響を与えてしまいます。
もう少し早く来ていただけたら、もっと快適に過ごせるような状態にできたのに!と思うことも少くないのです。
一度治療して、それほど問題もないのに、再治療することに皆さん抵抗はあるかと思います。かなり悪くなってからでないと治療をする気にならないというのが多くの方の意見だと思われます。しかし、これまで治療されてきた保険診療の状態が良い方の場合には、大きな問題にならないでしょうが、受けてきた治療があまり良くない状態の患者さんの場合には、将来的に、かなりひどい状態をむかえることになる可能性もございます。
そうならないように、うちの院長も控えめながらお伝えしてはいますが、歯科を詳しく知らない一般の患者さんにとりましては、なかなかご理解いただけないことも多々ありまして、残念に思う時もあります。
あるいは、口の中は、ある一箇所だけ治療したらうまく行くというわけではなく、歯は口の中で上下左右すべてつながっていますので、ある意味で1本治療しただけでもすべてに影響があるとも言えます。
良くない歯や入れ歯がどこかにあれば、その影響力は非常に大きいのです。
こちらである部分だけ治療しただけでは、解決できないようなことも多々あります。
だからと言ってすべてを治療するようなこともまた難しいので、時間をかけて話し合い、納得していただいたうえで、じっくり丁寧にすすめていくということが一番大切かと思います。
痛みがなければ、くれぐれも急いで治療をするようなことは、歯の治療においては避けていただきたいですし、大切な自分の歯や歯ぐきで、一生快適に過ごしていくうえで、費用はかかっても、正確で安心安全な治療を受けていただきたいと願っています。
2019/06/25
技工士の関戸です。
先日、数えで100歳になるお祖母ちゃん(妻の祖母)にお誕生日のお祝いに伺った際に、歯のことでいろいろ家族の方と話す機会がありました。
私は歯医者さんではないのですが、入れ歯や人工の歯を作っているんだから、わかっているでしょうという感じで、いろいろ聞かれました。
その中で、現在近くの歯医者さんに通っていて、保険診療で白いプラスティックですべてやり直してもらっているという話をしておられました。
先生のことを信頼されているようなので、余計なことは言わない方がいいと思いつつも、物作りをしている技工士として、最終的なセット物がプラスティックであるというのは、やはりそれなりにリスクはあると思いますと伝えました。
プラスティックの材料も良くなって、それほど問題がないと言われていますが、やはりそもそもプラスティックは樹脂ですので、経年劣化しやすい素材ですし、技工士として一番気になるのは、プラスティックと歯の境目が本当にピッタリ合ったまま長期間、維持できるものなのかどうかという不安です。
例えば、金属は、人類の歴史上でも数千年使われてきた歴史がありますし、素材として10年どころかそれ以上安定した材料だということができると思います。
プラスティックはどんなに固いものであれ、樹脂ですので、特に熱や力を加え続けられると、変形しやすいはずなのです。
数年でやりかえていくという方針ならばいいと思いますが、そのたびにまた通院したり、歯を削ったりする可能性もあります。
自由診療のみで治療を行う医院に勤めて、自由診療の技工をしている者としましては、もっとご自身の歯を大切にするために、費用はかかりますが、丁寧でしっかりした治療とセット物を入れていただきたいと考えます。
歯は、数十年、毎日必ず使っていくものですので、自分の体の大切な一部だと思っていただいて、時間も費用もかかりますが、のちのろ後悔することがないように、適切な処置をして、適切な入れ歯や詰め物、かぶせ物をセットして使用していただきたいと思っています。
2次的、3次的な問題が起こらないように、今の状態を維持していけるように、ぜひ良い治療・良い補綴物(ほてつぶつ)を入れてください。
2019/06/24
技工士の関戸です。
患者さんの中には、入れ歯になったら、入れ歯安定剤をつけるものだと思っていらっしゃる人もいて、作ったばかりの入れ歯なのに安定剤を着けられている患者さんもたまにいます。
うちの医院では、丁寧に2回型どりをして、精密な入れ歯に仕上げますので、作り立ての入れ歯の場合、まず落ちるようなことはないですから、入れ歯安定剤が必要ないという理由をご説明すると、理解していただけます。
コマーシャルの影響というのはすごいものだと思いますが、入れ歯は入れ歯安定剤で止めるものではないですので、くれぐれも入れ歯安定剤に頼ったかたちで入れ歯をご使用にならないでください。
きちんと型どりした入れ歯は、問題なくピッタリと歯ぐきに合っています。
ピッタリ合っているのに、間に入れ歯安定剤を入れてしまうと、入れ歯が浮いたり、少し動いたりします。すると、かみ合わせまで変化してしまいます。
1つのことで、いくつもの問題が起こりますので、むやみに入れ歯安定剤は使わないでください。
どうしても外出して人前で話す機会があり、もし入れ歯が外れたり動いたりしたら嫌だからという場合にだけ、ほんの少し安定剤を使われてもいいかと思います。
しかしながら、長期的に何度も使われるのは、歯ぐきにとっても、入れ歯にとっても良いとは言えませんので、もし問題があれば歯科医院にて適切な処置を受けてください。
入れ歯専門の技工士としましては、歯の型や歯ぐきの形はそれほど変化しませんので、ぜひ入れ歯の内面は何も変化させないでいただきたいのです。
大きく変化するのは、上下のかみ合わせになります。
新しい道具である入れ歯を、上下あるいは、片方入れたならば、やはりかんだ感じが変わってきます。それまでとは違う感触のかみ合わせでしょうし、それまでと違った道具です。その道具に慣れるまで、一番変化していくのは、やはりかみ合わせの面となります。
ぜひ歯医者さんにお願いしてみてください。
2019/06/15
入れ歯専門技工士の関戸です。
78歳になる遠く離れた実家の父親が、3本のブリッジの歯がダメになったということで、それならばうちの医院に来たらいいんじゃないかと言いましたが、遠方なので、とりあえず保険の一般的な入れ歯を作ってもらったらしいのです。
すると、一か月もしないうちに、もともと歯が丈夫で、その3本分のブリッジ以外は自分の健康な歯であった父が、なんだか引っかけている2本の歯が動いてきたと言いました。
私はとにかく入れ歯をはずしておくように伝え、しばらく食べにくいけど、その入れ歯は使わない方がいいと言いました。そして新しく作り直した入れ歯に変えて、問題なく、リスクなく過ごせているのですが、やはりなんと言っても、一般的な、特に保険診療で作る入れ歯が、ガチガチの健康な歯に力をかけて入れ歯を止めるタイプの入れ歯なので、こんな風に残っている健康な歯がダメになっていくんだなと実感できました。
使い続けていたら、きっとその2本の歯がいずれ抜かなくてはならなくなったはずです。
その時に、患者さんは、入れ歯が原因でそうなったのではなく、自分の歯が年齢的な問題もあり弱くなったのだと、勘違いする人も多いです。
皆さんも入れ歯を止めている歯がグラグラ動いてきていないか、ぜひチェックしてください。一般的な設計の入れ歯では、止めている歯が弱くなることが多々あります。
そして、入れ歯がどんどん大きくなっていき、最後には総入れ歯になってしまう人も見受けられます。もう少し早く、残っている歯に負担のかかりにくい作りの入れ歯にしていれば、快適なままで入れ歯を使えたはずなのに!と思われる患者さんの症例はたびたびあります。
大切な残っている歯を守るためにも、ほとんどの歯科医院で提供されている歯に大きな負担をかける入れ歯を選ばないで、歯には少しの負担で歯ぐきでしっかり食べる入れ歯を選んでください。そういう入れ歯を提供できる医院様は非常に少ないと言えますが、ぜひ見つけていただきたいと、入れ歯専門の技工士として、切に願います。
追伸
なぜ歯に負担をかける入れ歯だと、歯が弱ってくるのかと言いますと、歯のなくなった歯ぐきの部分は、フカフカしています。歯ぐきは1~2mmくらい厚みがあり、かむたびに入れ歯が沈み込みます。すると、ガチガチに歯に引っ掛けている場合、かむたびに歯が揺らされるのです。何百回、何千回も揺らされると、そりゃ歯も弱ってきます。
歯を強く抱かないで、そっと腰に手を添える程度の強さにしておくと、歯ぐきでかんだ時にも、それほどダメージを与えませんし、歯がその力から逃げられるのです。
そのようなイメージの入れ歯を入れられている患者さんは、当医院13年が過ぎましたが、残っている歯がダメになることは、ほとんどありません。ぜひ大切なご自身の歯をお守りください。
ただし、歯磨きや歯周病のケアを継続していかないと、長期的に歯を守れないですから、ケアは基本的に受けてください。