2025/03/09
入れ歯を新しく作って入れた時に、多くの患者さんがしゃべりづらいと言います。
今まで何もなかった部分に入れ歯が入ってきますから、異物感もありますし、舌が動かしにくいという印象が強いと思われます。
発音しにくい原因は、まずこの舌の動きがうまくいかないからというのが第一に考えられます。舌が入れ歯に慣れてくるには、だいたい2週間はかかると思ってください。
声は、舌が歯・ハグキ・入れ歯に当たる当たり方で変わります。
毎日よくしゃべり、よくかんで食べるようにして使って行きますと、舌もよく回って動きますので、日に日に慣れていくかと思います。
よくしゃべり、よくかんで食べるというのが、入れ歯で発音しやすくなる一番の方法です。
しかし、1~2週間使っても、やはり大きく改善しない場合には、入れ歯自体に問題があります。舌が当たる部分のプラスチックが分厚すぎたり、必要以上に長いことが考えられます。
患者さんが例えば「たちつてと」がどうしても発音しづらいとおっしゃったならば、その「たちつてと」の発音の時に舌が当たる、奥歯の内側の部分を丁寧に削って調整していくこと大切です。
発音する言葉によって舌が当たる部分は異なりますし、患者さん個人個人でも微妙な違いがありますので、時間をかけて丁寧に調整していくしかありません。
プラスチックでどうしてもダメな場合には、最終的にプラスチックから薄い金属へ作り直せば、発音もそれほど問題ないという患者さんが多いです。
金属製の入れ歯は費用がかかりますが、その分、丈夫で変形ぜず、発音もしやすく、食べ物・飲み物の熱が伝わりやすいので食べ物の味もおいしく感じられます。
今では、入れ歯でも快適な入れ歯が作れますので、ぜひチャレンジしてもらいたいです。