主に、右でかむ方が7~8割。左でかむ方が2~3割。

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主に、右でかむ方が7~8割。左でかむ方が2~3割。

入れ歯専門技工士の関戸です。

 

当院で入れ歯を作られる患者さんの、入れ歯でのかみ方をよく観察していますと、だいたいの方が右側で食べ物をかむ習慣があるようです。それも、奥歯の手前の方でかむような動かし方をされていることが多いです。

 

普段、われわれは食べ物をかむ時に、意識して右側でかんだり、左側でかんだりはしないで、ほとんど無意識のまま、今までの習慣でかんでいると思いますが、左右どちらかで強くかんでいる患者さんがほとんどです。

 

左右をバランスよく均等にかんでいる患者さんというのは、非常にまれです。あるいは、奥歯ではかまないで、前歯でしかかんでいないという患者さんもいらっしゃいます。

 

それくらい、かみ方には、それぞれの患者さんで癖があります。ただ、大きめの入れ歯を使われている患者さんの場合には、食べ物をかむ時には、少し意識して、いつもと反対側でもかむように心がけていただけますと、入れ歯の歯のすり減りも減少され、左右差も広がることがなく、入れ歯自体の変形もしにくくなるかと思います。

 

入れ歯は、あくまで人工物ですので、長年つかっていたり、日々強くかんだりしていくと、どうしても経年劣化してすり減りや変形を起こしていきます。プラスティック製の入れ歯ですと、特にそのひずみが大きくなります。

 

だからと言って、必要以上に意識して、左右バランスよくかまなければいけないかと言いますと、そうではありません。無意識に自然にかんでいただいていいのですが、たまに、食べ物が口の中でこなれてきたら、反対側でもかんでもらいたいということです。

 

かみやすい側でかむ方が、食べ物はおいしいですから、ご自身のかみやすい側を基本としてかみながら、たまには、意識して反対側でもかんでみるというくらいがいいかと思います。